高野史緒
近未来、AI技術は高度に発達し、人々は単純労働から解放されて「創造的な活動」に携わっている。国立音楽院ピアノ科の浅田唯(17歳)も、音楽の才能の開花だけに専念できる、悩みのない日々のはずだった。が、唯には一つだけ変わった悩みがある。それは芸術上の大問題なのか、それともつまらない「ヒマつぶし」なのか。唯は何とかしてAIインターフェイスの壁を突破して人間の行政機関に接触しようと試みる。そんな中で出会ったのは、清楚な女子高生風の上級インターフェイス「高瀬」だった。唯は高瀬と対峙するが……。